箕浦建太郎

無題

2019
227.3cm×181.8cm×4.0cm
アクリル絵具

1978 年静岡県に生まれ、幼少期から浅草で育った箕浦は今日まで東京を拠点とし、画業の傍これまで銀杏 BOYZ の CD ジャケットのデザインや写真 家川島小鳥氏との共著など、幅広い活動で知られてきました。



幼い頃より途切れることなく絵をかき続け、その過程で多様性を受け入れ流してきた結果、箕浦が現在描くものは自身の経験の蓄積が精査され削ぎ落 とされても捨てるに捨てられない要素が擬態化し、生物的な何かとしてキャンバス上に現れています。それは今日の作家の多くもそうであるように、 キャラクターやアニメ、ゲームをはじめ、映画や音楽、ストリートカルチャーなど境界線を特に意識することなく幅広いカルチャーに触れて育った箕 浦自身を反映した肖像とも言えます。



古典技法からスプレーなどの現代的な身近な画材を使用し続けることにより育まれてきた多彩な色の積層や鋭利で曖昧な表情は、肉眼で絵画を見ることを改めて私たちに問いているようです。特定不能な画面上の空間に放置されている存在たちは、過去の蓄積や忘れ去られたカルチャーを示しているかのように、または社会システムの中で埋もれもがいて消えかけている人々かのように、発見される未来を待ち望む哀愁に満ちた表情を我々に投げかけるのです。

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