
成澤果穂
Mass of painting
2020
180×149.5×2cm
アクリル絵具、クラフト紙
コロナウイルスの影響で強制的に外と遮断されたアトリエで孤独に絵を描き続ける期間となった。目には見えないものと向き合わざるを得ない状況の中、日に日に神経は過敏になる一方で、
安全な場所で絵を描き続けている自身の身体のかたちは少しずつ曖昧になっていく。
体調や気候、その時の感情によって身体知覚は日々揺れ動く。
曖昧にしか捉えきれない身体のかたちをなぞるように日々の身体知覚を紙に定着させ、自分を定義づける。
その期間の絵をまとめると、質量を持った大きな塊ができた。
この塊をめくっていくとき、一枚一枚の紙の重さから、そこに定着した知覚の蓄積を感じることになる。